多様なルーツの人々と出会って

多様なルーツの人々と出会って

私は父親の仕事の関係で、10代をアメリカで過ごしました。生まれた国を離れ、「外国人」として暮らす。言葉が違う。様々な制限が伴う。そんな大変な暮らしでしたが、同時に困っている時に助けてくれる人、そして多様なルーツを持つ人々にも出会うことができました。日本に戻ったら、日本に住む外国人の力になりたいと思い、大学で社会福祉を学び、卒業後は救援ネットで働くようになりました。

救援ネットにやってくる相談者の背景は様々です。難民申請者、南米と日本にルーツを持つ労働者、配偶者やパートナーからの暴力に苦しむ人、シングルマザーとその子供たち、生活に困っている留学生など。初めて相談に来られた時は憔悴した様子でも、ケースが解決していくにつれて、少しずつ元気を取り戻していく姿が見られる時に、この活動をしていてよかったな、と思います。

制度の狭間で苦しむ人が1人でも減って、その人本来の力が発揮できるように仲間たちと共に活動を続けていきたいと考えています。

村西 優季

特定非営利活動法人 NGO神戸外国人救援ネット 事務局(理事・運営委員)